2014年8月13日水曜日

らーめん喰龍(はろん) 焦がし葱豚骨醤油ラーメン

ここハノイには、伝説がありました。

今でこそ、日本の有名ラーメンチェーン店が出展してきていますが、一昔前は、昔ながらの日本食料理屋がしのぎを削っていた、そんな時代。

本気でうまいラーメンなど、ほとんど期待できなかった時代、ハノイでダントツに旨いラーメンがある、という伝説の店がありました。

基本は高級なBAR。そこの占めのラーメンが、とんでもなく旨い。そういう伝説を、私も聞いたことがありました。

そんな伝説のラーメンを引っさげ、LING LANG 通りに、またひとつのラーメン屋さんが開店いたしました。

普通、伝説には尾ヒレや背ヒレなど、いろんなヒレがついてるもの。さて、どんなラーメンが出てくるのか楽しみに、今回は、ラーメン喰龍さんからのリポートです。

このラーメン喰龍さん、読み方を「ハロン」と読むそうです。ただ、お店の外観や看板などはまだできておらず、ほんとにラーメンの味のみで勝負を始めちゃいました。まさに職人といっても過言ではありません。これは期待ができそうです。




お店の前に行くと、看板が出ていないどころか、入り口すら出来ていません。張り紙がしてあり、どうやら、横の路地から入る感じです。店などの施設に頼らないその意気込み、ますます期待が持てます。




店内は、普通の家を改装した感じです。本気でラーメン屋を営んでるところからすると、かなり微妙な店内ですが、これも味で勝負!というオーナーの、意図的に計算されつくしたレイアウトだと思います。さすが、伝説のラーメンを作る人たちです。







ラーメンは、今のところ2種類。




黒マー油坦々麺と、焦がし葱豚骨醤油ラーメン。それぞれ、15万ドンです。昼間行くと、ライスがサービスでついてきます。

今回は、焦がし葱豚骨醤油ラーメンをたべてみることにしました。


待つこと10分。

ついに登場しました、伝説のラーメンです。むしろ、伝説より数段レベルアップしているとの噂も、あったりなかったりです。




以下、レポートです。


麺 ★★

麺は黄色い色が食欲を誘う、卵麺。さすが伝説、とてもおいしそうな麺のチョイスです。そこいらのラーメンとは、色が違います。

ただ、食べてみると案外普通です。卵麺チョイスの、めのつけどころとしてはすばらしいのですが、どうもその可能性を生かしきれていません。そもそも、使用している卵麺は、スーパーの冷蔵中華麺の域を超えていないばかりか、(慣れていないためか)麺の煮込み具合や、ほぐし具合がちょっと微妙です。

伝説はこんなもんではないはず。




スープ ★★★★★

さすが伝説のラーメン。スープは文句なしに旨いです。今から5年前のハノイであれば、ダントツ1位だったのもうなずけます。また、未だに、ハノイラーメン業界1位を狙えるレベルだと思います。

ただ、この飽食の世の中、趣味も多種多様なので、万人受けするかというとそうではありません。やれサラダだ、スイーツだと言ってる女子達には、案外普通かもしれません。

ただ、「普通以上、すんごい旨い以下」というクオリティなのは間違いありません。


具材・ボリューム ★★★




ラーメン自体のボリュームは、まずまずってところです。総合的なボリュームも、スープを飲み干せば、ちょうどいいかもしれません。

ただ、お酒の〆でラーメンをたべる場合や、戦後の混乱期で食べ物がない時代であればともかく、いまどきラーメン1杯で満足できるかというと、消費者はそこまで甘くありません。

特に、メタボなおっさんにとっては、物足りなさがものすごいです。
ランチの際に、白ご飯がつきますが、白ご飯は、所詮白ご飯。おなかはふくれても、すさみきった心までは癒してくれません。

心を満たしてくれるのは、やっぱりラーメンに釣合った、サイドメニューなのかもしれません。

ただ、このブログは、あくまでラーメンに関するブログなので、★みっつで。


価格 ★★

ラーメンは2種類。そのどちらも、15万ドンです。我々庶民にとっては、15万ドンといえば、「○○定食」の価格です。

よって、せめてお昼くらいは、ランチセットがほしいところです。

餃子セットやチャーハンセット、から揚げセットなどがあれば、15万ドンといえども、お財布との相談に打ち勝つ自信があります。


備考 ★★★

このお店の場合、伝説ラーメンの味で勝負しているので、雨露さえしのぎつつ、冷暖房完備であれば、むしろ建物など必要ないのかもしれません。ただ、冷房がイマイチ効きにくいのと、扇風機があれば、よりよかったのにと悔やまれて仕方がありません。


総合評価 ★×13

やはり、さすがは伝説のラーメンを作る方々。ラーメン自体はかなりのできばえです。夜中、泣きながら研究を重ねた、つらい日々、失敗するたびにお椀を割った、くじけそうになったあの夜、ラーメン研究に没頭しすぎて、嫁・子供に心配をかけたあの日、さまざまな苦労の末、作ったラーメンなのでしょう。努力の甲斐はあると思います。

ただ、唯一、「麺」が何とかなればもっとうまくなると思います。
麺のチョイスを厳選すれば、たぶん世界を狙えます。


2014年9月のラーメン喰龍はこちら


らーめん喰龍
40 Ling Lang, Ba Dinh, Ha Noi


ハノイ太郎




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