2014年12月13日土曜日

祭り(まつり) 鶏だし煮玉子ラーメン

ここハノイと言う街は、中心部に近づけば近づくほど、色々なお店が増え、色々な料理を楽しむことができます。日本食レストランなども同様です。

逆に、中心部から遠ざかれば遠ざかるほど、お店が少なくなっていくため、日本食料理を食べるのが困難になります。

そんな中心部から外れた場所に、インドチャイナというマンションがあります。その1階、祭りという日本食料理屋さんがあります。

ベトナム料理ですら、おいしい店もほとんどないこの地域で、日本食料理屋さんは、非常にありがたく、日本人がわんさかいるかと思いきや、もともと日本人などあまりいない地域なので、お客さんはベトナム人がほとんどです。

もともと、あまりいい評価を聞かなかったのですが、そろそろ、本気を出してくれてると信じて、久しぶりにやってきました。






お店の外観は、とてもきれいです。もしかすると、うなるほどの富が集中しているのかもしれません。

そんなお店の内装はと申しますと。





んー。さすがです。なかなかの内装。やはり富がうなっています。

お店には、日本人のお客さんはおらず、相変わらずベトナム人のお客さんばかり。時々日本人みたいなお客さんもいますが、耳を澄ますと、「はむにだ!」とおっしゃっております。韓国人の方です。

まぁ、メニューは日本食なので、今回は、鶏だし煮玉子ラーメンと、別の一品を注文してみました。




おっと、カラフル注意報です。

クリスマスにぴったりな一品です。見た目はカラフルですが、食べるととてもおいしいです。

某日本食料理屋にもあるので、きっと自信作なんだと思います。実際、私はこれ大好きです。あと、ベトナム人の友達的にも「コレ、オイシイヨー。モットタベタイヨー」という感想でした。

さすがは、祭。ベトナム人の心をいきなりつかみました。



と言うことで、ラーメン。価格は93000ドン。




見た目は、とてもおいしそうです。ラーメンに必要な要素は、すべて兼ね備えています。93000ドン(465円)と、価格も非常にリーズナブルですので、この時点では問題ありません。





さすがは豚大国ベトナム。チャーシューがやたらとおいしそうです。しかも分厚いので、チャーシュー麺を頼まなくても、全然問題ないくらいのクオリティです。




続いて煮玉子。コレもすごくおいしそう。いい感じに煮込まれています。味もしみこんで(しゅんでて)、ラーメンに対する熱意が伝わってきます。




さー、と言うことで肝心のお味です。

結論から言いますと、ダイエーのフードコートのラーメンに過ぎません。
上記の高評価を吹っ飛ばすほどの個性のなさ。

調味料だけで味付けした感満載のラーメンスープ。もちろん鶏でだしをとってるのでしょうけど、全然深くありません。

麺はストレート。まぁまぁおいしい麺だとは思うのですが、なんせスープがダイエー過ぎて、ダイエーの冷蔵食品売り場に並んでる中華麺を、フードコートで食べている、そんな感じの仕上がりです。

日本のラーメンとして、外国人の方々に提供してるのかもしれませんが、そうじゃない感がものすごいです。

いや、うまいです。普通にウマイです。夜中、受験勉強中に食べると、とてもウマくて、たぶん、志望校に合格するんじゃないでしょうか。

ただ、第二次ラーメン業界においては、の話です。
(※ 第二次ラーメン業界 = コンビニラーメン・移動式屋台・ダイエーのフードコート.etc)

第一次ラーメン業界では、たぶん補欠レベルです。

と言うことでこのお店、結局のところ日本人に向けた日本食と言うよりは、日本風を求める外国人にとってのお店と言う感じは否めません。


ハノイは今、ラーメン戦争の真っ只中。
集中している富をうまく使って、
なんとかがんばってほしいものです。



118, 1 F1 Indochina Plaza Ha Noi, Xuan Thuy, Cau Giay, Ha Noi




ハノイ太郎





2014年12月7日日曜日

秋(Aki) 醤油ラーメンセット

ハノイの中で、日本食レストランが集まる地域のなかに、キンマーと呼ばれる地域があります。

ハノイで長年営業している、古きよき日本食屋さんから、高級セレブや政治家向けの、超高級ステーキ屋まで、いろんなお店が、日々、日本人客の取り合い戦争を繰り広げています。この地区は、日本食戦争が行われている、あるいみ紛争地区なわけです。

この紛争地区に、新たなお店が参戦出現しました。その名も「秋(Aki)」。なんだかカラオケ屋っぽい名前のこのお店、果たしてどんなお店なのでしょうか。

今回は、Kim Ma の 秋(Aki0からのレポートです。




この場所には、以前「田舎」という名前のお店があり、ハノイの中年のかたがたに、なんだか懐かしい気分を提供していましたが、最近、ハノイのもうひとつの紛争地区である、「リンラン」に引っ越しちゃいました。田舎については、こちら

田舎の跡地には、「都会」というお店ができるとかできないとか、そんな噂を聞いた気もしますが、結局、秋というお店が開業した模様です。

なお、以前田舎があったときもそうでしたが、この場所は、やたらと印象がありません。お店が変わった今も、相変わらずお店の印象がとても薄いです。

今回も、このお店を目指してやってきたのですが、案の定、通り過ぎてしまいました。お店自体が気配を消しているのか、はたまた、風水的に、どーしようもない気が流れ込んでるのかもしれません。




例によって、またもやラーメンのちょうちんが。お勧めはラーメンなのか、はたまた、ラーメンもありますよという意味なのか。期待だけは高まります。








内装を見る限り、完全に「田舎」と同じです。全部使いまわしてる感じです。新しいお店なのに、古びた感じがするところが、愛着があると感じるか、はたまた、中古かよ!と捕らえるか、その辺は人それぞれです。




ぜったいに誰も読まないであろう、小説などの本も、そのまま引き継がれています。

てか、お昼ごはんを食べに来た人で、小説を読む人がいるのかどうかが、個人的には非常に気になります。小説の続きが気になって毎日来ちゃう、なんて珍事件は、はたしてありえるのでしょうか。


そんなこんなで、今日も醤油ラーメンセットを注文してみました。




セットです。価格は、186000ドン。んー。キンマーの定食って、12万~15万ドン程度でおなか一杯食べれちゃうことを考えると、ちょっと高いと言うのが、率直な感想です。ちょっとんー。と言う感じです。

やっぱアレでしょうか。ラーメンといえば、〆のラーメン。
〆のラーメンといえば、酔っ払い。酔っ払いなので、少々高くても気にしない。

その流れでしょうか。




餃子から。

とりあえず、ぬるいです。人肌よりは暖かいですが、アツアツ餃子ではありません。また、50個10万ドンで販売されている、大量生産餃子のような味なので、普通においしいですが、んー。と言う感じです。

セットなので、まとめて提供しようと努力しているのはわかりますが、おかげで餃子がぬるくなっているのは、どうなのでしょうか。それとも、作った時点で、ぬるいのでしょうか。




続いて、カレーです。

ルーのやたらと少ないカレーですが、具材と一緒に食べれば良いので、その点は問題ありません。まぁ、普通にウマイです。子供のころに食べたカレーとでも言いましょうか、私の場合、おばあちゃんの家で食べたカレーの味っぽいです。まさに、田舎で食べたカレーと言う感じです。懐かしさ70%、うまさ30%ってところです。




と言うことで、ラーメンです。見た目は、普通においしそうです。

別の方のラーメンブログに書いてありました言葉を引用しますと、なんちゃら飯店などで出てくる感じのラーメンです。





ぺろんぺろんな物体ですが、シナチク(メンマ)です。普通においしいです。




で、チャーシューも、ぺろんぺろんです。薄くて小さいです。ハノイのラーメン屋業界の中で、最小規格かもしれません。




たまねぎです。しょうゆラーメンにたまねぎが入ると、ちょっと甘くなります。




最後に、麺。最初から少し伸びている感じがしますが、これはこだわりが少ないことと、愛情が少ないことが原因だと思います。

いや、決して伸びているわけじゃないのですが、伸びてる感じの食感が楽しめるのと、5分くらいすると、本当に伸びてきた感じが楽しめます。

で、ラーメンのスープですが、とにかく味が浅い。液体スープをお湯で溶かしただけのスープで、とにかく調味料に頼りすぎ感がすごいです。そこに、たまねぎの甘みが出ちゃってるもんだから、なんといいますか、家庭で作るラーメンの味っぽくなっています。

つまり、家庭で作るラーメンの味が大好きな人には、たまらないラーメンといえるでしょう。


なお、このお店。




熱いお茶が、びっくりするほどまずかったです。もしかすると、そういうお茶なのかもしれませんが、路上のお茶屋さんも含めて、ダントツまずかったです。

味は、お茶パックを入れたまま、2~3日ほど外に放置した緑茶の味で、やたらと濃いし、変な腐敗風味でてるし、飲み干すと、おなか壊しそうな気がしました。正直、路上のお茶のほうが10倍旨いです。

そもそも、お茶の上に「油、または洗剤??」が浮いていました。おそらくコップだかなんだかをちゃんと洗えてないんだと思います。

また、昨日か今日、どちらかがオープン日だったと思いますが、調味料や爪楊枝が補充されていない。いきなりほとんど減っている。

お店が暇(私以外お客さんがいない状況)なのにもかかわらず、掃除がイマイチ微妙。上記なところにすら、気配りできない。誰なのかわかんないおっさんを中心に、スタッフ連中が、店内で無駄話をしている。

その他、どう見てもカラオケのママさんにしか見えない方が、片言日本語でやたらと話しかけてくるのも面倒でしたし、話の内容が「スシ、アリマース」「オイシーデース」などの営業トークばかり。よほど、スシの利益率がいいのでしょう。

あくまで個人的な評価ですが、紛争地域である Kim Ma で、この戦闘能力ではちょっと心細いような、気がしました。


これらの点について、マイナス評価と捕らえるか、プラス評価と捕らえるかについては、人それぞれの価値観だと思います。

これらの状況が、ポジティブに感じられる方にとっては、まさに楽園のようなお店だと思います。



一度ご賞味ください。



秋(Aki)
635 B Kim Ma, Ba Dinh, Ha Noi


ハノイ太郎







2014年12月1日月曜日

蓮(れん) 魚だしラーメン

ハノイの料理って、時々、味が変わる場合があります。材料の安定供給が難しいからなのでしょうか。

そんな中、時々味を見直して、色々と改良を重ねているお店があります。

そう、ハノイの高級料亭、「蓮(れん)」です。そこの、魚だしラーメン(うおだしらーめん)は、時々改良が加えられ、そのつど旨くなっている(おれ調べ)という、ほかの店にも聞かせてやりたい、そんなラーメンです。

2013年10月29日のレビューはこちら

2014年03月01日のレビューはこちら


と言うことで、今回は久しぶりに蓮にやってきました。

お店の外観を撮影するのを忘れてしまいましたが、なんせハノイでも有数の高級料亭。注文する商品を間違えようもんなら、お財布ごとおいていかなきゃならない、そんなお店です。

よって、外観は





だったと思います。


さて、蓮については、お店の中を撮影することがなかったので、今回は、お店の内部を撮影いたしました。高級感が漂っています。






さすがは高級料亭に恥じない内装です。大理石(らしきもの)や、高級木材(らしきもの)がふんだんに使われてて、指紋でもつけようもんなら、怒られそうな雰囲気です。


と言うことで、今回は、魚だしラーメンと餃子を注文してみました。

と、その前にお茶から。




さすが高級店。そもそもお茶からして違います。なんと言ったらいいでしょうか。千利休が好んだお茶、、、、みたいなお茶です。


続いて、餃子。






ふつう、餃子って中の肉汁を閉じ込めるために、隙間を完全密封するのですが、さすがは高級店の餃子。そういう問題じゃなく、んまいです。この料理と白ご飯だけで、晩御飯が成立しちゃうほどの、クオリティ。ハノイ餃子ランキングをやれば、間違いなくベスト3に入るでしょう。


ということで、お茶と餃子に舌鼓をうっていると、ラーメンがやってきました。




そうそう、久しぶりですが、こんな感じです。なんと申しますか、男性には気持ち少なめって感じがします。少し器が大きめなのか、それとも本当に少ないのかはわかりません。





卵は、もちろん半熟。ゆで卵みたいなパサパサしたものは、ラーメンには合わないですよ、やっぱり。




チャーシューは、厳選した豚のみを使用。とてもおいしそうに見えます。よほど厳選してるんだと思います。たぶん。




今年の最初に、麺が変わりましたが、まー、なんせ旨そうです。自家製麺で、平麺気味な麺。腰もあり、スープの絡みも抜群で、麺だけで言えば、ハノイベスト3に入ると思います。

また、なにやら細い具材がたくさん入ってるので、麺を食べれば、それも自動的に食べることができる、といった、画期的な仕組みになっています。


で、肝心のお味のほうなのですが、私の気のせいなのかもしれませんが、今年の4月くらい、一度味が濃くなった時期がありました。味が濃くなったときは、正直、スープを飲むのが面倒になるくらい濃くて、「味が落ちたか。。。」と、悲しくなったりもしましたが、今はすべてにおいてちょうどよくなりました。

スープも濃くなく、麺もウマイ、この状態が続けば、ハノイラーメン戦争の、優勝候補のひとつなのは間違いありません。

お店の名前や格式で勝負せず、本当に味のみで勝負しているラーメンだといえます。


ひとつだけ問題点があるとすれば、大盛りを注文したのに、どうも普通だった点くらいです。

量が少ないのか、はたまた、うますぎて、量が少なく感じるのか。

一度皆様もご賞味ください。


日本食 蓮
8A Hang Chao, Dong Da, Ha Noi


ハノイ太郎



2014年11月26日水曜日

パクパク(PAKU PAKU) しょうゆラーメン

ハノイに住む人なら、誰もが知る日本人通り、リンラン。

最近リンランでは、日本食レストランやラーメン屋などが相次いで進出してきており、もはやこの状態は、戦乱の真っ只中といっても過言ではありません。

この戦乱の世の中に、またひとつ、参戦してきたお店があります。その名も「パクパク(PAKU PAKU)」。

以前からそこらへんで見かけた記憶があるのですが、私の記憶違いかもしれませんが、あまりいい印象はありませんでした。

ランチに食べに行ったら、だーれもお客さんがおらず、そもそも営業してるのかどうかすら不明。カレーを注文したら、全然出てこない。しかもベラボーに高く、ぬるくてまずい。しかも、ランチの時間帯なのに、カレー単品のみ。

いや、私の記憶違いの可能性もありますが、そんなこともあったような、なかったような。

そのパクパクが、なんとリンランに引っ越してきたみたいなので、急遽、調査に出向いてみました。。。と言うのはウソで、単に通りかかった上に、どこで晩御飯を食べようかと決めかねてたので、急遽、調査に踏み切りました。






リンラン通りにあるお店の中では、中が見えやすく、とても明るい感じで、お世辞抜きにいいできばえだと思います。入り口の着物女性も、ありがちですが、個人的には萌えです(メガネが)。





お店の中には、桜の木が。よく考えてみると、自然界でピンクの木って、すごいんだなぁ、普通ありえねぇよなぁと、改めて感心させられます。





お店は、すごくきれいです。やっぱオープンしたては違いますね。

平日の21時ということもあり、人はガラガラでした。まぁ、しょうがないんです。

平日の21時なんですもの。人がいなくて当然です。オープンしたところですが、平日の21時だからね。ふつう来ませんよ、平日の21時にお客さんなんて。




ということで、しょうゆラーメンと、から揚げを注文してみました。

昔の、料理を作るのがやたらうまい人の言葉ですが、「中華料理は、チャーハンを作らせれば、その人の腕がわかるアルヨ」、らしいです。

それとおんなじで、ラーメンも、しょうゆラーメンと餃子を食べれば、そのお店の腕がわかるもんなんです。もっとも、今回は餃子ではなく、から揚げなので、もしかするとわかんないかもしれません。ん。




突き出しです。お魚です。まぁ、やわらかく、普通においしいです。このくらいの量がちょうど良いですね。




「コチラハ、サービスデス。」ということで、酢の物が来ました。

んー、久しぶりに酢の物を食べたからなのか、はたまた、のどが弱っているのか、どうにもこうにも、酢酸濃度が高く、とてつもなくすっぱかったです。と言うか、痛かったです。軽く溶けてるんじゃないでしょうか、ノドが。





から揚げです。から揚げは、普通においしく仕上がっています。でも、これだけでお店の腕はわかんないです。






と言うことで、しょうゆラーメンです。

うつわが、「パクパク」特製の器でした。高級感が出たというよりは、大衆的な感じが出てます。




麺のコシなどはなく、ダイエーの、冷蔵うどんと一緒に売ってる中華麺です。給食の時間にでたソフト麺です。懐かしさを刺激する、思い出の一品です。




チャーシューは、分厚くておいしいです。ベトナムの豚は、お求め安いので。




ゆで卵なので、黄身がパサパサです。もう少しこだわりを見せて、半熟卵にしてほしいものです。



ほうれん草の切れ端です。正直少ないです。



と言うことで、ラーメン総合的な評価としては、

「まずくはないけど、一歩間違えると、インスタントラーメン」と言うところでしょうか。

スープについては、うまいっちゃーうまいですが、しょうゆラーメンとしてうまいのではなく、カツオダシのおかげで、とりあえず何とかなってるかと思います。


お酒飲んだ人には、ご馳走に違いありませんが、飲んでない人には、普通のラーメンです。


ラーメンで〆たくてしょうがない方は、ぜひ一度。




パクパク(PAKU PAKU)
35 Linh Lang, Ba Dinh, Ha Noi



ハノイ 太郎