2016年5月9日月曜日

家門(KAMON) しょうゆラーメン

みなさん日本人御用達の政府機関と言えば、そうです。日本大使館です。

ベトナム人に舐められないように、国の威信をかけて、広大かつ立派な大使館を作り、さらに、立派な暮らしをしているという、日本大使館。

その裏手に、こっそりと日本食レストランが並ぶ通りがあります。

ハノイの日本食レストランといえば、リンラン通りや、キンマー通り、又は、ハイバーチュン地区(略して、バーチュン)が、有名ですが、じつは、大使館裏にも古きよき日本食レストランが4件程度ならんでいます。

今回は、その中の1件、家門(KAMON)をご紹介いたします。







お店の外観は、古きよき日本食そのまんまです。

このお店、実はもともとイラン人の旦那さんと、ベトナム人の奥さんが、お好み焼き屋ら焼肉やら、鉄板焼関連をメインに商売をされていました。

イラン人とベトナム人とはいえ、日本語は非常に堪能で、通常の日本食レストランとそれほど変わらないクオリティでしたが、古きよき日本食自体が微妙な時代に突入したことから、とある日系企業に売却し、現在は、日本人が経営を行っています。

なお、そのイラン人は、バイクで、ペルシャじゅうたん販売をしている模様です。









お店の内装は、それほどお金がかかっていません。まさに、古きよき日本食な感じで、ベトナム在住暦が長い方々にとっては、ノスタルジーに包まれるかもしれません。

ただ、ノスタルジーで涙を流しているところ問題なのが、このお店、携帯電話が圏外になります。2台で検証した結果なので、とりあえず電波は非常に悪いみたいです。もっとも、Wifi はぼちぼち強いので、料理が来るまで暇つぶしはできます。


ということで、今回は、しょうゆラーメンを注文してみました。






なんでしょう、このがっかり感。

全体的な量は、やや少なめです。

あと、らーめんの海苔って、焼き海苔だった気がしますが、なぜ刻んじゃったのでしょうか。別に間違いではありませんが、盛り付けるなら、もう少しきれいに盛り付けてほしい、そんなファーストインパクトです。





メンですが、いやはや、普通。

このお店の別の料理で、モダン焼があります。普通、モダン焼に敷いてある麺は、ラーメンの麺って感じがおおいのですが、このラーメンの麺が、モダン焼に使われている麺という感じがすごいです。





玉子です。
ゆで卵なので、まずく作りようがありませんので、見た目どおり普通です。





かにかまぼこ、略してカニカマです。個人的には、中途半端なカニよりも、こっちのほうが好きだったりするのですが、これはこれでうまいです。ただ、素材の力って感じは否めません。





なるとです。「の」の文字が、なんとも日本風です。

で、ラーメンのかなめ、スープなのですが、なんといいましょうか。そばつゆです。あるいは、うどんスープです。しかも、濃縮タイプを薄めた感じ。また、天カスも入ってるので、ますますそば・うどんです。とりあえず、ただ濃いだけ感は否めません。


さーて、このなんとも微妙なラーメン。気になるお値段は、15万ドン。

そうですか、15万ドンですか。

ということで、あまりに焦燥感があったので、ついでに、カルビ丼を注文してみました。







うん、見た目はすごくおいしそう。こういうの待ってました。

で、肝心のお味のほうなのですが、、、、、米にタレがかかってません。見事なまでの、白ごはんっぷり。

普通、カルビのタレが、少しはしみこんでたりするのですが、まったくない、完全白ご飯です。

つまり、具と一緒に食べないと、単なる白ご飯です。

なんといいますか、家庭の味の域を出てない、てか、家庭でももっとウマイよ、ちょっと。。

このような感想となりました。



しかし、このお店。

とにかく高いです。なぜそんなに強気なのか、よくわかりません。そもそも、この料理を作ってる方は、料理人なのでしょうか。また、他の店に比べて「うまい」と思って出してるのか、はたまた、出してりゃ勝手に売れる程度に考えてるのでしょうか。

相当自信がるのかはわかりませんが、心配性な私は、このお店の将来が心配でしょうがありません。


イラン人のやってる日本食よりは、いい日本食レストランにしてもらいたいものです。




家門(KAMON)
104 Van Phuc, Ba Dinh, Ha Noi



ハノイ太郎




2015年11月13日金曜日

FORTUNA 徳島ラーメン

ハノイには、数多くのホテルが立ち並びます。

そんな中、ハノイ在住の方なら、誰もが知ってるホテルといえば、フォーチュナホテルです。

アリや、ヤモリなどの脅威や、スタッフのうさん臭さに悩まされるホテルが多い中、観光客が安心して宿泊できるホテルとして、各国の貴族の人たちから愛されています。

また、お仕事で来る出張者にとっては、いろんな意味で、愛し、愛されているホテルです。


そんな、いろんな意味で魅力たっぷりのフォーチュナホテルですが、実は2階に、日本食レストラン
があります。

この日本食レストランでは、年に何回か、期間限定メニューが登場します。今回は、国民的アーティスト、ディック・ミネさんの出身地でおなじみ、徳島県の徳島ラーメンです。

徳島ラーメンといえば、四国や中国、近畿の方なら、まぁ知ってる人も多いのですが、それ以外の地域では、いまいち知名度が無い、ある種B級グルメなラーメンです。

ということで、今日は、日本食レストラン「EMPEROR(エンペラー)」さんからのレポートです。




高級感あふれる国際ホテルの2階に上がると、日本食レストランがあります。

この日本食レストランですが、驚くほどオーラがありません。常にステルスモードで、ひっそりと経営されています。場所も、2階のはしっこの路地みたいなところに追いやられています。理由は、まぁ、ホテルのテイストと全然違いますし、そもそも中途半端な店なので、まぁしょうがないです。







食事は、完全個室制。基本的にカラオケ用の部屋しかないみたいで、1人で行っても個室に案内されます。それがまた無駄に広く、惜しげもなくクーラーがかかっています。誰にも会いたくないときは、重宝すると思います。





メニューを見ると、期間限定、徳島ラーメンの写真がありました。細かい話はさておき、とりあえずまずは、徳島ラーメンを注文しました。




で、実物がこちら。




細かい点で色々違いますが、まぁ、想定の範囲内です。

何より気になったのが、生卵です。ベトナムの生卵は、ベトナムに住む日本人の中で、要注意食材として、非常に恐れられています。その要注意食材をラーメンに浮かべるとは、ある意味、フグをうまく調理して食べる文化に通じるところがあるような気がします。まぁ、見た目的には、プルーんとしてて新鮮そうです。


まぁ、大丈夫でしょう。






で、徳島ラーメンと言えば、甘辛く味付けした豚肉です。チャーシューも同じ豚肉なのですが、個人的には、徳島ラーメンの豚肉のほうが好きです。この国は豚大国なので、原価も安く、その手があったかと、感心できます。




麺は、徳島ラーメン特有のふと麺。うどんにも見えなくないですが、ちゃんとラーメンです。隣の香川県のうどんに対抗した結果、この太さになったのかもしれません。




で、肝心のお味のほうですが、これはこれでおいしいです。ただ、スープが普通。徳島ラーメンを食べたことがある人が、ネットで調べて作ったレベル。

香川県の人に、日清のどん兵衛を、本場のウドンだと言い張るくらい、危険な行為です。


ちなみに、価格は185000ドン。本場徳島県でも、そんなに高くありません。

なお、





メニューには、恐ろしい価格が並んでいます。

日本の価格の何倍だよ、というほどのインフレーションっぷり価格です。


ラーメンのお供と言えば、から揚げ。オマケでから揚げを注文してみました。




んー。普通。

いたって普通のから揚げです。個人的には、マヨネーズ無しじゃ食べられない系のやつです。

で、お値段は176000ドン。どんだけインフレなんだよ!という突込みが聞こえてきそうなほど、高いです。

詳しくはかけませんが、要は、フォーチュナの独特な仕組みが関与してるのかもしれません。


なお、受付のベトナム人、そのへんの日本食レストランと比較しても、微妙です。そもそも、萌え度がやたらと低く、ちょっと残念です。


まぁ、無理に行く必要はないと思いますが、ネタとしては面白いので、皆様も、是非。



フォーチュナホテル(Fotuna Hotel)
6B Lang Ha, Ba Dinh, Ha Noi



ハノイ太郎





2015年10月14日水曜日

MOTO SAN しょうゆラーメン

現在、ハノイには150件程度の日本食料理屋さんがあるといわれています。(テレビで)

そんな中、ラーメンと言う部門においては、まさに戦争と言うべき事態となっています。俗に言う、ハノイラーメン戦争です。

ですが、ラーメン戦争真っ只中のハノイでも、非戦闘地域と呼べる地域が存在します。それが、旧市街などの、ハノイの中心部です。

今までは、非戦闘地域だった中心部ですが、ついに、新たな勢力が誕生いたしました。

今はまだ、ゲリラ組織レベルですが、今後どうなるかと言う意味、あと、ネタ的な意味で、今回は、中心部の新勢力である、MOTO SAN というお店のご紹介です。




場所は、ホアンキエム湖の東側。
何でこんな場所にあるの??という、微妙な通りにあります。

お店には、一応看板がありますが、やたらと小さく、インテリアの一部となってますので、住所から何とかたどり着く以外に方法はありません。




また、お店のネームカードは手作りです。






内装は、おしゃれなアメリカんカウンターのみ。随所に、日本風が混じった雰囲気で、正直、なにがしたいのか、よくわかりません。











また、店内にはジャズとブルースが流れており、ここがベトナムであるということを忘れ、まるで、外国に来た気分にさせてくれます。

ただ、振り返ると普通にベトナムなので、前だけ向いて、飲む必要があります。


と言うことで、しょうゆラーメンを注文してみました。
まつこと10分。

しょうゆラーメンきました。




で、続いて味噌ラーメン。




んー、普通。

で、区別がつきません。




麺は、普通のインスタント生めん。ダイエーなどで、1玉25円で売ってるような麺です。もうちょいゆでてくれると良いんじゃないかと思いつつ、これはこれで普通においしいです。




たまごは、味がしっかりしみこんでいて、オーナーのこだわりを、ほんの少しだけうかがい知ることが出来ます。




チャーシューは、普通においしいです。

ラーメン自体が普通なので、相対的においしく感じちゃいます。




ベトナム人に配慮したトッピングです。

らっきょが出てくるラーメン屋は、初めて見ましたが、まぁ、普通にらっきょです。

ちょっとすっぱいです。



以上をまとめますと、完全に、スーパーの冷蔵コーナーに売ってるラーメンです。よく言えば、屋台(たらりーら、たらりらりららーの屋台)で食べられるラーメンです。

これらのラーメンに、トッピングの付加価値がついてる感じです。

いや、スーパーのラーメンや、屋台がまずいわけではなく、それはそれで、おいしいです。ただ、ラーメン屋さんほどの満足感はありません。〆のラーメンとして考えれば、アリなんじゃないでしょうか。


そもそも、このお店のターゲットって、日本人じゃなくね?? という雰囲気です。実際、お客さんはドイツ人でした。

どうやらこのお店、オーナーは、アメリカ帰りの日本かぶれベトナム人だそうで、アメリカに住んでた頃、近くに日本人街があって、そこのラーメンをしょっちゅう食べていたそうです。

ですので、おそらく欧米人をターゲットにしてるんだと思います。

実際、このお店は、日本人向けの雑誌などには紹介されておらず、アメリカ人向けの雑誌に紹介されている模様です。


ハノイのラーメン戦争、今のラーメンでは日本勢には到底及びませんので、しばらく欧米人を狙ったゲリラ組織的なお店として、実力を伸ばしてほしいと思う、今日この頃です。


おしゃれに屋外でラーメンを食べるなら、是非。




MOTO SAN
4 Ly Dao Thanh, Quan Hoan Kiem, Ha Noi


ハノイ太郎




2015年9月21日月曜日

とん平 魚だしらーめん

ハノイにお住まいの皆様は、ご存知かと思いますが、ハノイには、3大肉料理というものが存在します。

牛肉、豚肉、鶏肉です。
(あたりまえ、という突っ込みは、No Thank You です。)


その中でも、日本人にとって安定したウマさを誇るのが、豚料理です。

とり肉は、味付けに問題があることが多く、牛肉は、水牛中心なので固い、そういうわけで豚料理が生き残るという意味での、安定したウマさなわけです。

ちなみに、豆知識として、ベトナムは、世界第5位くらいの豚生産大国だったり、なかったりします。

ドヤ ( ゚Д゚)y─┛~~

だからといって、別に、豚の飼育に力を入れているとか、豚肉の味を追求しているとかいうわけじゃなく、ほっときすぎて、勝手に繁殖している、という状況なだけだろうなと、個人的に思っています。


そんなハノイの豚業界ですが、豚料理の定番と言えば、皆様ご存知、とんかつです。

受験勉強の際、とんかつを死ぬほど食べたのに、思いっきり不合格だった方も多いのではないでしょうか。

ここハノイにも、とんかつの専門というか、とんかつ中心のお店が誕生しました。

その名も、とん平。

とん平という、人物名と、豚の音読みである「とん」をかけた、笑うところ満載のネーミングです。


実は、このおみせ、ハノイのブルジョア階級の方たちが訪れる、かの有名なお店、、「蓮」の系列店です。

メニューは大体同じ。

蓮は、もともと、とんかつが有名なのですが、実はラーメンも非常に有名です。

ということで、前置きが長くなりましたが、今回は、トン平からのレポートです。












と、普通だとここでお店の外観を載せたりするのですが、写真を撮るのを忘れてましたので、各自、想像にお任せいたします。


お店の中にはいると、カウンターがありましたが、とりあえず2階に案内されました。

テーブルは、木のぬくもりを生かした、高級風なつくりで、心も体もリラックスできるかもしれないつくりになっています。





また、食器類は、黒を基調とした陶磁器的な食器。料理がうまそうに見える、高級な食器を使用している気がします。もっとも、100均で似たような食器を見たことありますが、それは内緒です。






ということで、注文のお姉さんに、ラーメン(正式名称 魚だしラーメン)を注文してみました。


まつこと15分。ちょっとまたされますが、冬の寒空の下で、行列のできるラーメン屋の行列に並んでいることを思うと、あっという間です。





有名日本食料理屋の「蓮」と同じように、赤い糸みたいなのも乗っています。とてもおいしそうです。

スープは、あっさりスープ。商品名、魚だしラーメンというだけあって、魚から色々なダシが出ていて、とてもおいしいです。




麺は、自家製面(らしい)です。コシがあって、非常においしいです。わかってる人が作ってる感じがします。




チャーシューは、あまり自己主張しないように、薄切りにしてあります。スープが絡むので、チャーシューとスープのコラボが楽しめます。




卵は、なんと半熟。

普通、黄身だけが半熟だったりするのですが、この卵は、白身も半熟で、卵マニアには、たまらない仕上がりになっています。


全体的に、非常に優れたできばえのラーメンです。スープについても、商品化が可能なレベルだと思います。


しいて問題を言うなら、器の大きさに対して、レンゲが小さすぎるので、レンゲがスープに沈んじゃうって事くらいでしょうか。(これについても、レンゲの先っちょを、器の端っこに引っ掛けとけば、解決します)



以上、蓮系列のお店、とん平からのレポートでした。

なお、場所は、ハノイの不良日本人たちが集まる歓楽街、Linh Lang にあります。

この Linh Lanh は、ハノイラーメン戦争、警戒重点区域なのですが、今まで独自の国家を築いていた「蓮」が、Linh Lang に勢力を拡大するとは、誰が想像したでしょうか。

もっとも、このお店は、とんかつがやたらと旨そうなので、ラーメンを注文する人は、よほどの変わり者か、豚嫌いの人だけだと思います。

そういう意味では、ラーメン勢力図に与える影響は、少ないとも言えます。

実は、私もラーメンといっしょに、とんかつセットも注文しちゃいました。




ラーメンと、とんかつ定食、けっこうなボリュームですが、食欲に自身のある方は、是非。



とん平
36 Ling Lang, Ba Dinh, Ha Noi


ハノイ太郎